メンター制度の落とし穴!はまらないための5つの禁止ルール

著者 Robert Half 2019 年 11 月 18 日

メンター制度の利点はすでに十分立証済みです。入社したての若手、中堅の従業員に、社内経験豊かな先輩との1対1の時間を設ければ、企業や産業の知識が増すだけでなく、社内でキャリアを発展させ、職場で自らに合う仕事方法を見つけることにも大きく役立ちます。

優れたメンタリングプログラムの導入は、より良い職場文化を築き、従業員のコミュニケーションを向上させ、優秀な人材のつなぎとめ、優れた業績を上げるチームの形成に役立ちます。

しかし残念なことに、すべてのプログラムが期待どおりに上手くいかないのも事実です。組織内できちんと支援が受けられなければ、せっかくの制度も上手くいかず、メンター、メンティ双方に不満を残すこととなります。

効果的な方法は各企業によって異なりますが、従業員を力づける上では、事業規模や内容、企業文化に関わらず、メンター制度を実施する際の「禁止ルール」を知っておいて損はありません。

今回は主な禁止ルールとして次の5つをご紹介します。

1. 行き当たりばったりでペアを組む

ペアを決める際、くじ引きで決めるのは良くありません。まずはメンターとなってくれそうな人物を社内で見つけるところから始めましょう。上級職者なら誰でも快くメンタープログラムに参加してくれるわけではありません。メンターの役割に対する興味の程度を測りつつ、候補となりそうな人に働きかけます。理想は、制度の主旨に高い関心と熱意を示してくれる人です。

メンターの目星が付いたら、次はメンティです。対面またはアンケート調査により、候補者にキャリアを伸ばす上でどのようなことに関心を持っているか、長期的な目標は何か、そしてメンターとの関係に期待することを尋ねます。異なる年齢層の従業員を引き合わせることも検討しましょう。興味や性格を考慮しつつ若手と熟練従業員を組み合わせます。このような配慮に富んだ選択過程を経ることで、両者の関係が有益かつ成功に結び付く可能性が格段に高まります。

2. メンターの役割を明確にしない

組織が求めているメンターは、毎週セッションを行って日々の生活から指導するライフコーチでしょうか?それとも若手が折々にコーヒーを飲みながら話せる、経験豊かな先輩従業員としての役割でしょうか?どちらを選ぶにせよ、事前に「求めること」をしっかりと決めておくことが重要です。

ただし、メンターとはメンティの傍らで直に監督を行う役割ではないことにも注意が必要です。アドバイスと方向性を示すのがメンターであり、すべきことやそのやり方を指示する立場ではありません。さらに、メンターとメンティとしての関係は期限を設けるべきものです。そして期限の後には双方に継続・終了を決める権利があります。

3. セッションに十分な時間を与えない

忙しくなると、初めに犠牲になるのはメンターとメンティのセッションです。長く放置され続ければ、そのまま忘れ去られることにもなりかねません。

メンター制度を確実に成功させるには、両参加者にセッションの優先度を高めるよう求めましょう。セッションの日時をカレンダーに印し、「参加すること」を前提に扱うよう促します。所属部門の予算を一部とっておき、メンターとメンティが昼食を共にする費用を補助するのも一案です。両者には、スマホやPCのメッセージ機能を利用した自然なやり取りと同じく、時間を決めて電話をすることにも価値があることを認識してもらいます。

4. メンター制度を一方通行の関係として扱う

メンタリングとは、リーダーが独白しつつ知識を分け与え、足元に控える追随者がメモを取る、というような一方通行の関係では決してありません。効果的なメンタリングとは対話および意見交換であり、メンティの側から貴重な洞察や情報がメンターに与えられることも多いものです。

メンタリングプログラムを実施する際には、「リバースメンタリング(逆メンター制度)」を導入することで、上記のコンセプトをさらに強化することができます。リバースメンタリングとは、若手従業員が自分より目上の経験豊富な従業員のメンターになることです。この手法は、熟練従業員がITおよびソーシャルメディアスキルの向上を目指す際に用いられることが多く、ミレニアル世代の強みを活用できる優れた方法です。

5. 制度の管理観察を怠る

優れたメンタリングプログラムの実現は、制度を作ったら終わりではなく、長期的に見守ることが欠かせません。定期的に参加当事者とのコミュニケーションを図り、両者の関係を観察し、さらにその効果を高めるために管理者としてできることを見つけることに努めます。またメンティのニーズや期待値は成長とともに進化していくという認識も持ちましょう。そしてその時がきたら、現在の関係を終了し、キャリアコーチとなるほかの人物を探す支援を提供します。

メンタリングプログラムはキャリアの段階を問わず、プロを育てる貴重な資産です。メンター、メンティの関係を最大限に活用できるよう従業員を支援し、新しい従業員と経験豊かな従業員の双方が、職務を行う上でさらに実力を身につけ、満足感を得られるように見守ることが大切です。

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