今の世の中、転職を繰り返すことは、キャリアを積み重ねてステップアップしていくことに繋がる可能性があるものです。

実際、ジョブホッパーは、大きな戦力になり得ます。

かつて転職を繰り返すことは、悪い評判を作る原因の一つでした。しかし、最近は一般的になりつつあります。

転職を繰り返すジョブホッパーの特徴を理解して、募集中の職種に向いているかどうかを見極める方法を学びましょう。

幅広いスキルセット

転職を繰り返してきたジョブホッパーは、短期間に様々な業界や職務を経験してきた可能性があります。バランスの取れた幅広い知識を有する社員は、同じ会社に何年も勤務している人とは異なる新たな視点を会社にもたらし、貢献することができます。

ただし、注意すべき点もあります。どんな業務でも引き受けられるものの突出する専門性がない人というのは、任せられる仕事はあっても、必ずしも会社が必要としている人材ではないかもしれません。特に高いレベルの専門性が求められる職種の場合は、適任とはならないでしょう。仕事の要件によって、候補者のスキルがポジションに合っているかどうかを見極めることが重要です。

知識は幅広いけれども浅いうえに正しく活用できない人を採用してしまうことは、最も避けるべきです。これまでの勤め先での在職年数や役職名ではなく、それらの仕事で達成した実績や成果を見るようにしましょう。

短期の仕事、長期的な仕事上の関係

ジョブホッパーが持ち得る貴重な側面の一つが、人脈作りの能力に長けているかもしれないという点です。何をではなく誰を知っているかが重要だとは、よく言われる格言です。しばらく転職を繰り返してきた経歴の持ち主であれば、貴重な人脈となり得る人たちと近しく接してきたことでしょう。賢い人材であれば、それらの人脈をキープして、これからのキャリアに活かすはずです。

候補者のリファレンス(推薦)を必ず取得するようにしましょう。スキルや能力面の確認だけでなく、必ず会社にもたらしてくれるであろう人脈についての聞き取りも行うことができます。会社と社員の両方にとってメリットとなる可能性があります。

好転させるための変化という場合もある

転職を繰り返すジョブホッパーが皆、気まぐれに行動を起こしているというわけではありません。今までなぜ転職を繰り返してきたのか、その理由を尋ねることが重要です。転職の理由は様々で、必ずしも悪いものとは限らないでしょう。転職による収入増やキャリアアップは、正当な理由と言えます。特に、同じ会社に勤め続けていて良い実績を上げているのにもかかわらず、しばらくステップアップに繋がっていないようであれば、転職がキャリアアップに一役買うことでしょう。

求めるべきは、長期的に物事を考えている人材です。自分のキャリア目標に合った業界へ戦略的に転職をしてきたジョブホッパーなら、単に給料が上がるという理由で職を変わった人よりも、会社にとっては好ましい人材である可能性が高いでしょう。一方、はっきりとした目標や大きな進歩がないうちに次から次へと転職している人は、雇用したい人材とは言えません。

ジョブホッパーに対してオープンマインドを持つ

結局のところ、ケース・バイ・ケースで考えるしかありません。多くの場合、「過ち」は若い頃の冒険心から来る「若気の至り」であり、転職を繰り返すことは時として単に試行錯誤の産物と言うことができます。知恵と経験は歳月とともに身につきます。

加えて、長期的な雇用安定性は、かつてのように重視されなくなっています。純粋に好きと思える仕事を見つけるのは、簡単なことではありません。

自分の天職に辿り着くために、いくつかのステップを越えていかなければならない人も世の中には存在するのです。