ジョブローテーションのメリット。異動が成長に、手離すことが引き留めになる理由

著者 Robert Half 2019 年 11 月 25 日

チーム内に優秀な人材をそろえるには多くの時間と労力を要します。苦労して若手を育て、優秀かつ経験豊富な従業員を集め、やっと築いたチームだからこそ、大切な一員が他部署に異動という事態を避けたいと考えるのも無理はありません。でも、今回のブログをお読みになればその考えが大きく変わるかもしれません。企業も従業員も得をするジョブローテーションの魅力とメリットをご紹介します。

経営者すべてにできるわけではありませんが、社内で従業員にさまざまな職務を経験させることは、職場に多面的な視点をもたらし、従業員にスキルを習得させ、将来のリーダーに磨きをかけることで企業の力を高める効果的な方法です。

従業員に社内のさまざまな職務を経験させることは多くの経営者たちにとって価値があると認識されているようです。ロバート・ハーフの最近の調査では、米国で活躍する複数のCFOの意見として、企業内で職務異動を行う最大のメリットに以下の5つをあげています。

1. 多彩な事業分野に触れる機会を提供

有能な従業員に部署を出て、組織に入ることをすすめる理由のひとつとして多くの経営者がこの点を上げています。経営者はいつかその社員が部署に戻るとき、彼らがさらに優秀な従業員として成長する糧となる「組織の知識」を身につけて帰ってくることを知っています。たとえその従業員が他部署に留まることを選んだ場合でも、専門知識が事業リスクを見抜くことに役立ち、両部門の視点を理解していることで、その部署とともにチームがより効率よく働けるよう貢献してくれることでしょう。

2. 既存の役割に新しい視点をもたらす

新しい職務に就く従業員は、その職務に自身のやり方と考え方を持ち込みます。新風が吹き込まれることで、これまでの職場に革新、問題解決、効率向上の可能性が生まれます。同時にこれが現在の職位における仕事内容の見直しにつながり、この仕事に採用された者として自身の期待値(と報酬レベル)を適切に保つことに役立ちます。

3. プロとしての成長発展を大きく促す

人材開発で最も大切なことは従業員の成長を助けることですが、マネージャーとしては、従業員に意義深く「実践的な」学びの場を提供することに苦労することも多いようです。そのような場合に良い解決方法となってくれるのがジョブローテーションです。吸収した知識を即座に活用することが求められる環境に身を置けば、新しいスキルが素早く身に付くでしょう。

4. サクセッションプランニングを強化する

サクセッションプランニング(後継者育成計画)の欠如が、企業に大きな混乱と高い代償をもたらすことは明らかです。ジョブローテーションを活用すれば、将来のリーダー候補を特定できるだけでなく、いつかその時がくれば、より大きな責任を伴う職務へのスムーズな着任を可能にする、貴重な訓練の機会を提供することにもなります。

5. 採用と雇用の安定を強化

人材育成の一環として人事異動を利用する企業は、雇用主としての魅力を自ら高める企業でもあります。キャリア志向の候補者は、自身のキャリアを伸ばしてくれそうな企業で働くことを希望します。さらに従業員にさまざまな職務を経験させることは雇用の安定を図る戦略としても有効です。新しいことに挑戦したい、リーダー職を目指す準備として自らのスキルを向上させたいと願う、優秀かつ引く手あまたの候補者のニーズを満たすことにもなります。

ジョブローテーションのメリットを知らせる

異動による潜在的なメリットを考慮して、そうした機会に興味を持つ従業員の有無を確かめることも重要です。チーム内に他部署に異動を希望する人がいないか尋ねてみましょう。希望する異動先とその理由も聞くとよいでしょう。該当する部署のラインマネージャーと話し合い、異動の可能性や実現する方法について、意見を聞きます。さらにそのラインマネージャーの担当部署にも異動による人材育成に合いそうな候補者がいないかを確認しましょう。

興味を持つ従業員はいるけれども、適切な方法がわからない、という場合は、ジョブシャドウイングの提供を検討してはどうでしょう。異なる職務がどのようなものかを直接見て学ぶことができます。従業員が興味を示す分野のメンターに引き合わせてみるのも良さそうです。メンターが職務の責任や難しい点を説明できる上、その部署で上手く仕事をこなすこと、部署内で上手くやっていく際に必要となるスキルについても学ぶことができるでしょう。

ジョブローテーションはご自身の部署にもメリットがあることもお忘れなく。社外で探すことなく新しい人材をチームに迎えられるほか、優秀な従業員を快く他部署に送り出すことにより、彼らの離職を防止し、社内で長く働いてもらえるようになります。そして他部署に異動した従業員がいつかまた希望して戻り、かつて自身の能力開発に力を貸してくれたマネージャーのために一生懸命働きたいと思ってくれることもあるでしょう。

こちらの記事は元々、ロバート・ハーフの欧米でのブログJob Rotation for Your Staff: Why Letting Go Could Mean Holding Onに掲載されたものです。

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