会社でキャリアップしていくと、人前で話す機会も増えますが、自信を持って人前で話ができる人はあまり多くありません。プレゼンや交渉事など、大事な場面でうまく話ができることは、ビジネスパーソンにとって必要不可欠なスキルです。

例えば、給与交渉シーンをイメージしましょう。誰もが今より高い給与を望みますが、上司に対して「自分はこれ位貢献したのだから、給与を上げてほしい」と交渉するのは難しいものです。

むしろ、給与交渉をするぐらいなら、今の給与のままでいたほうがいいと感じる人もいるかもしれません。しかし、自信を持って堂々と給与交渉に臨めば、上司も納得し、給与が上がる可能性も十分にあります。給与交渉を成功させるコツはこちらの記事もご覧ください。

この他にも、取引先へのプレゼンや転職活動の面接など、自信を持って話すことで恩恵を享受できるシーンはたくさんあります。今回紹介する5つのアドバイスを参考にしていただければ、今よりも自信を持って人と話せるようになりますので、ぜひ参考にしてください。

1. 積極的に意見を言う

会議に出席した際は、存在感を消そうとせずに積極的に発言しましょう。その際、「きちんとした意見を述べなければ。」と気負い過ぎてしまうと、発言するタイミングを逃してしまいます。また、慣れないうちは「こんな意見は的外れかな。」などと不安に感じるかもしれませんが、それでも勇気を持って意見を述べてみましょう。

どうしても緊張してしまう場合は、「見当違いかもしれませんが・・・。」と前置きから発言すれば、幾分不安も和らぐはずです。そもそも上司は、発言の中身よりも参加者の主体性を求めているものです。会議に参加したら最低一度は発言すると決めれば、主体性も自然と高まります。

2. 人前で話す前に練習する

大勢の前で発表しなければならないときは、数日前から自宅で予行練習をしましょう。話すのが苦手な人に限って、ぶっつけ本番で話そうとします。例えば、料理をやったことがない人が、頭の中だけでイメージして作った料理は果たして美味しいでしょうか。

誰もがはじめから話すのが上手いわけではありません。人前で話す機会の多い役者や講師、政治家の多くは、人知れず練習をしているものです。

慣れないうちは台本やメモを見ながら話しても良いでしょう。もちろん単に読むだけでは、抑揚がなく、聴き手の心に響きません。そのため、声のトーン、スピード、抑揚をつけるポイントなども含めて練習します。

その際、友人やパートナーにお願いして、聴き取りやすいかどうかを確認してもらい、積極的にアドバイスを求めましょう。また自分の声を自分自身で聴くことも大切です。ぜひスマートフォンで自分のスピーチを録音してみてください。「こんなに聞き取りづらい声をしていたのか」、「何を話しているのかわからない」と話の下手さに愕然とするかもしれません。

もうひとつ、相手の目を見て話すことを意識しましょう。最初は視線が合うことに気まずさを覚えるかもしれませんが、アイコンタクトが適度にあると自信にあふれて見えます。こうした地道な努力を繰り返すと、見違えるほど上達します。そして、人前に出たときには今までよりも堂々と話せている自分に気づくでしょう。

3. 過去の失敗は忘れる

過去に人前で言葉に詰まったり、頭が真っ白になったりした経験はありませんか。そうした経験から、人前で話すことに恐怖心を抱いている人もいるでしょう。しかし、誰にでも失敗はあります。必要以上に落ち込む必要はありませんし、そもそもあなたの失敗はだれも気に留めていません。むしろ、いつまでもくよくよして発言の機会を手放すことはもったいないことです。

繰り返しになりますが、はじめから上手く話せる人はいません。失敗を失敗のまま終わらせず、練習を繰り返してスキル向上に集中しましょう。そうすれば、過去の失敗も未来の成功の糧となります。

4. 同業者の団体や外部の勉強会に参加する

同じ職場の同僚や上司の前で話すよりも、他の会社で同じ仕事をしている人の前で話すほうが気持ちに余裕を持てる場合があります。また、外部の勉強会などに参加すれば、業界も職種も異なる多様なビジネスパーソンとディスカッションをすることができます。そうした場面は、人前で話す絶好のトレーニングになります。

とりわけ自主的に勉強会へ参加するビジネスパーソンは、他人の意見から積極的に学びを得ようとする人が多いので、あなたの意見にもしっかりと耳を傾けてくれるものです。

自分の意見が肯定されれば、自然と自信が付きます。発言することに自信がつけば、さらに堂々と話せるようになるでしょう。自分の意見を発言することに慣れれば、職場内でも苦手意識がなくなります。

5. 少しずつステップアップする

いきなり「政治家や有名企業のトップのように雄弁に話そう」など、大きなゴールを設定する必要はありません。目標が大きすぎると、達成しなかったときに挫折を感じてしまいます。そのため、まずは自分の中で必ず達成できるような小さな目標を設定し、一歩一歩着実にクリアしていきましょう。

例えば、最初の目標は、「毎週のスタッフ会議で1つだけ質問すること」と決めます。達成したら自分を褒めましょう。次の目標は、「2つ質問する」でも良いですし、「上司からフィードバックをもらう」でも良いでしょう。1つの小さな目標を達成したら、次の小さな目標を設定しクリアし続けます。

階段を一歩ずつ昇れば転倒するリスクはほとんどありません。焦らず着実に進み続けることが大切です。目標を達成するごとに自信がつき、気がつけば今までと違った光景が見えるようになっているでしょう。

まとめ

今回は「人前で話すことが苦手」を克服する5つのアドバイスを紹介しました。内気で恥ずかしがり屋な人にとって、どれも最初は苦痛に感じるかもしれません。

しかし、自転車に一度乗れるようになれば簡単に感じるのと同じように、人前で話すことも練習次第で必ず上達します。出来ることから行動に移せば、徐々に自信がつき、いつの日か「話すのが上手な人」と言われるときが来るでしょう。

また、人前で自分の意見や考えをしっかりと述べることは様々なシーンで役立ちます。取引先へのプレゼンテーション、上司との給与交渉、転職活動の面接シーンなど、キャリアアップにつながる重要な機会を掴みとるためにも、人前で話すスキルを磨くことはビジネスパーソンとして重要です。

もし、転職活動で志望動機や将来のキャリアを上手く言語化出来ない場合は、是非ロバート・ハーフのコンサルタントまでご相談ください。あなたのキャリアプランや要望をお伺いした上で、最適な職場を提案いたします。