
先の見えない状況下では、マネージャーがチームとコミュニケーションを密にとり、事業の現況と業務計画に関する最新情報を共有することが重要です。透明性を維持し、頻繁に連絡をとるようにします。また、不安や意見などを忌憚なく挙げるよう指示し、一人ひとりの声を聞くようにしましょう。このような努力を怠ると、従業員の意欲が低下する場合があります。
従業員が楽観的な気分のときは、高い意欲を維持できるものです。こうした状況では生産性が向上し、チームメンバーとマネージャーは、より良い関係を築くことができます。従業員の定着率や業績は良くなり、笑顔も頻繁に見られるようになるでしょう。
マネージャーは意欲低下につながる問題を発見し、正面から取り組む方法を学ぶことができます。ここでは、見つけるべき兆候と、その対処方法をご紹介します。
1. 態度の変化
チーム内に不満を感じている従業員がいれば、それは何らかの形で表に現れます。ネガティブな言動が多くなり、欠勤率が高くなります。また協力しあったり、仕事に専心したりする様子が少なくなることでも、変化を察知することができるでしょう。定期的に連絡をとることで意欲の程度を見極め、問題が発生しているのであれば早めに対処することができます。
2. 噂を生む環境
コミュニケーション不足だと、噂話や誤報が増え、結果、人々が対立するようなことにもなりかねません。共有すべき悪いニュースがあるときも、すべての質問に答えがないときも、正直であることが最善の策です。チームメンバーが正確な情報を共有できれば、それだけ噂の種を減らすことができます。よいコミュニケーションを図ることで、ネガティブをポジティブに変えることができるのです。
3. イニシアティブの欠如
やる気のない従業員は、仕事をしているふりをするだけで、積極的に業務をすることはありません。チームがイニシアティブをとり、リーダーシップを発揮し、問題をクリエイティブな方法で解決するような環境を作り上げることができるように、マネージャーとして手本となる行動をとりましょう。そうすることで、職場での従業員の意欲を高めるだけでなく、様々な経済活動においても従業員の活躍を支援できます。
4. 不十分な報酬
誰でも自分の働きぶりが尊ばれ、正当に評価されていることを実感したいと思っています。そのため従業員の功績に対して、感謝の言葉、幾許かの表彰金、一時的な賞与を与える制度を用意しましょう。こうした報酬は個人のものとして、功績が認められた時点でなるべくすぐに授与するものとします。
5. パフォーマンスの低下
従業員の意欲が低いと、すぐにチームの仕事の質にも影響がでます。問題の兆候としては、納期遅延、ミスの増加、サービスレベルの低下などが挙げられます。チームメンバーに仕事量が多すぎないか確認し、達成するために必要なサポートを提供するようにしましょう。
従業員の意欲を高める方法はたくさんあります。ポイントは、働きぶりが正当に評価され、自分もチームの業績に関わっているということを一人ひとりが実感できるような施策を打つことです。方針と従業員定着戦略を今一度、見直し、従業員がやる気を持って、毎日仕事をしたくなるような環境を構築するための措置を講じることが大切です。