失敗をしない人なんていません。

間違った企業報告書を配布する、間違った相手にメールを送る、Facebookで暴言を吐いて上司に読まれるなど……。

新米スタッフからCEOクラスまで、だれでも時にはミスをします。職場でのミスを、最初は隠したり、知らないふりをしたりしたくなります。でも、それは禁物。ミスが大きかろうと小さかろうと、そこから立ち直ることは可能ですが、そのためには正直に認め、次に何をすべきかを知る必要があります。

失敗から立ち直り、賢くなって先へ進むための7つのアドバイスをご紹介しましょう。

世界の終わりではない
仕事上のミスで長々と落ち込まないでください。ウィンストン・チャーチルがかつて述べたように、「成功とは、熱意を失わず失敗から失敗へと進むこと」です。立ち上がり、服の泥を払ったら、歩き続けましょう。悲観する必要はありません。失敗が、職業上の評判を永遠に破壊することはないのです。面の皮の厚さと絶対にあきらめない姿勢は、キャリアにおいて最も重要な2つの資質です。

正直に認め、許しを請う
キャリアの専門家は、大きな判断ミスの後、最初の一歩は関係者、つまり同僚、上司、顧客、その他の利害関係者に正直に話すことです。鈴木章浩議員が、対立する派閥の女性議員に野次を飛ばした件を思い出してください。鈴木議員は後で公衆の面前で彼女に謝罪しました。

心を込めて謝罪し、間違いを認め、必要なら状況を説明しましょう。正直かつ謙虚に、自己防衛はしません。隠ぺい、責任転嫁、言い訳、間違いの正当化はいけません。

冷静さを保つ
ミスに対処する際は、冷静さとプロフェッショナルらしい態度を維持してください。悪口を言われても、感情に走ると他人は不愉快に感じます。大人らしい態度は状況収拾に役立ちますが、大げさな反応は事態を悪化させるだけです。泣いたり叫んだりしたいときは、職場や同僚から離れ、周囲にだれもいない場所を選んでください。失敗の後遺症に対処する上で手助けが必要なら、友人や家族など個人的なサポートネットワークを活用しましょう。

後始末は自分で
すべてのミスを取り返せるとは限りませんが、可能なら、会社と自分のキャリアに対する損害を最小限に抑えるよう努力すべきです。例えば、自分のミスで急ぎの小包が最後の集荷に間に合わなかったら、期日までに届くよう手を尽くしてください。不可能な場合は、受け取り先に連絡し、謝罪した上で、到着日を伝えます。

賢いコミュニケーション
職場でミスについて話すときは、慎重になってください。個人間の対立やマイナスの感情は隠し、結果に投資した人とだけ、解決に向けて協力しましょう。機転と外交術が必要です。公共の場やオンラインで問題について話すことは、たとえ自分が言い出した場合でなくても、やがて自分に不利になり、事態の収拾には役立ちません。自分の噂話が聞こえてきたら、グループで対立するより1対1の対応が賢明です。

人生は再チャンスの宝庫
新しい職場で働き始めた直後は、間違ったことを言ったりしたりしやすいものです。特に、社風になじんでいない間はそうです。しかし、キャリアに関わるような大したことではありませんし、上司も緊張や不慣れのせいだと考えます。次こそ良い印象を与えようとして頑張れば、ほとんどの人は喜んで応援してくれるでしょう。職場のミスに対する健全で、時にはユーモアあふれる対応が、仕事上の人間関係に対する長期的なダメージを最小限に抑えます。

学習のチャンスを生かす
仕事上の失敗から学ばなければ、せっかくのチャンスが無駄になります。問題を解決してすぐ忘れてしまうのではなく、手痛い教訓として生かしましょう。

報告書の計算間違い?次回からは、計算式や数字を念入りに確認し、上司や同僚にも再計算を頼むことです。メールの送信ミス?宛先の少なくとも数文字は自分で入力し、「送信」をクリックする前にフルネームを確認することを習慣に。ソーシャルメディアで失言?投稿やツイートはすべて同僚に見られていることを想定し、上司や職場についての否定的なコメントは絶対に避けましょう。不満は、信頼できる少数の友人と一緒に、職場を離れた場所でぶちまけることをお勧めします。

人間である限り、ミスは避けられません。しかし、そこから学ぶかどうかは自分次第です。職場の失敗から生じた悪循環からキャリアをダメにすることも、経験から学んで良い社員になることも可能です。あなた自身で決断してください。