キャリアプランの考え方と作り方

キャリアプランとは、成長ビジョンを具体化すること

「キャリア」という言葉は何気なく使われていますが、その概念は以下の３つのカテゴリに分類されます。

① 経験・スキル・知識などの職業能力

② 社歴・経歴・転職回数など人材市場での情報

③ 生き方・働き方など人生で重視するビジョン

キャリアプランの考え方では、上記の3つが欠けることなく整理されておかねばなりません。中でも、③のビジョンはとても重要です。

プロフェッショナルを求めている企業では、転職者のビジョンを重視する傾向にあります。ビジョンが明確になることで、①の獲得すべき能力と、②の職歴をどのようにデザインしていくかが決まります。

逆に言えば、能力や職歴だけを重視した転職は、長い目でみた際にミスマッチが起こる例が少なくありません。

「キャリア・アンカー」とは、キャリア研究の第一人者で組織心理学者のエドガー・H・シャイン氏が提唱しているものです。個人が働き方に求めるものを以下の8つに分類し、「人生で何を目指すか」の拠りどころと定義づけています。

キャリア・アンカー８つの分類を以下の通りご紹介します。

組織の中で責任のある立場や責任のある役割を担い、問題解決することを望む。

ある分野で秀でること、自分の専門性や技術力が高まることを望む。

リスクを回避し、一つの組織に属して仕事を行い満足感を得ることを望む。

新しいコト・モノを生み出し続け、クリエイティブに仕事をすることを望む。

仕事のペースを自分の裁量で自由に決めることを望む。

社会や組織において、役に立つこと・感謝される仕事をすることを望む。

困難に取り組むこと、刺激を好み変化に富んだ仕事をすることを望む。

掲げた生活スタイルとのバランスを重視して仕事をすることを望む。

あなた自身のキャリア・アンカーは、どれに当てはまるでしょうか。自己分析を進める上で、「なぜこのキャリア・アンカーを目指すに至ったか」まで掘り下げてみると、よりいっそうキャリアプランが具体化します。