新しい仕事が決まって喜んだのもつかの間、ある日突然、内定取り消しになってしまうこともあるかもしれません。知らないうちに自らの評価を下げてはいないでしょうか。

採用される側の責任により、企業が決断を覆す理由には様々なものがあります。

今回は、ご自身の内定が取り消しになった理由、そして企業側がそうする理由を知ることで、今後の防止と対策に役立てましょう。

理由として最も多いもの

面接官にとっても気の重い内定の取り消しですが、企業がそうせざるを得ない主な理由には以下のようなものがあげられます。

[人物紹介状の内容に問題があったとき]

人物紹介状の内容は信用したほうがよいでしょう。採用する側の企業では内定を出す前に紹介状の内容を確認するのが普通ですが、選考手順の後の方になってから行われることも少なくありません。

[面接官の信頼を失ったとき]

信頼を失う理由は実に様々です。候補者が面接時の約束を守らなかった、社会人としてふさわしくない振る舞いがあった、もしくは何らかの期限の遅れなど、面接官に疑念を抱かせるような点があったことが考えられます。どういった理由にせよ、これほど早い段階で信用を失ったのであれば、企業側にとっては職務に最適な人物ではなかったことは明らかで、採用前に気がついて良かったと言うことになります。

[採用通知に対する返事が遅れた]

候補者にとっては、様々な点を入念に検討する必要があり意思決定に時間がかかることも多い一方で、慎重になりすぎて合理的と認められる以上の待ち時間を企業に求めてしまうと、企業側からは「意欲が低い」と受けとられることもあります。

[職務そのものが必要なくなった]

職務そのものがなくなる理由はさまざまですが、予算削減や組織再編などが最も多いようです。

内定取り消しにならないために

理由の中には本人の非によらない場合もありますが、困った状況に陥らないためには、対策として現在の勤務先に退職の意向を伝える時期を非公式な面接合格通知の後ではなく、実際に新しい企業との間に法的な拘束力をもつ書面による雇用契約を結んだ後(契約書に署名後)とすることが大切です。

とはいえ、候補者の側が気を付けることで残念な結果をある程度防止できる場合もあります。以下をぜひ参考にしてください。

社会人にふさわしい態度を維持する

採用は候補者の経験と人柄、面接中の態度などに基づいて決まります。そのため当然ながら、採用側は候補者の態度などが採用後とその前とでは違うということは予期していないでしょう。

[誠実さを持つ]

履歴書や経歴書の内容に偽りがあり、通常の身元調査などで後日それが判明した場合は、たとえその内容がささやかな改ざんに過ぎないと本人が考える場合でも問題になることがあります。人事部にとっては虚偽の職歴・人物紹介状、学歴詐称などはこれまでに何度も目にした手口であり、確認すればすぐにわかります。

[正式に決まるまでは口外しない]

家族や友達、仲の良い同僚などに話してしまいがちですが、契約書に署名するまでは公にしないことが得策です。そうしておけば恥をかかずに済むだけではなく、時宜を得て、報告すべき人に正式に報告ができるようになる前に噂が広まってしまうことを防げます。

[定期的な連絡を維持する]

新しい就職先に「意欲を失ったのでは?」という印象を与えないためにも、面接過程で会った人々への連絡を絶やさないことが大切です。毎日連絡する必要はありませんが、時々メールで初日を迎えるまでの状況をお知らせしておけば、入社前から新しい同僚と良い関係を築くことにも役立ちます。

仕事が実際に始まるまでの間も、仕事探しと同様に多くのストレスが生じるものであり、その点を心配する必要はありません。正当な理由もなく採用が取り消しになることはめずらしく、もしあるとすればその多くは、候補者ではなく企業側に何らかの問題が起きているというサインです。採用過程を通して社会人にふさわしいふるまいを努めている限りは、順調に採用となるでしょう。

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