面接を突破して念願の採用・内定通知書を手に入れたら、次にすべきことは何でしょう？

新しい仕事を始める前には、いくつか済ませておくべきタスクがあります。大変だった職探しも済んだことだし、少しのんびりしたいと言う気持ちはよくわかりますが、今回ご紹介するタスクは後回しにするよりもなるべく早めに片付けておいたほうが良いでしょう。

祝杯を挙げる前に、次の点を確認しておきましょう。

採用・内定通知書を正式に受け入れる

当然のことながら、まずしなければならないのは内定を受け入れることです。電話やメールで仮通知を受け取ることはごく一般的ですが、契約が拘束力を持つのは雇用契約書に署名してからです。

通知書をもらったら契約書の送付を必ず依頼してください。届くのを待つ間は、面接中に聞きそびれていた質問や、重要事項の詳細を確認する良い機会です。給与、勤務時間、勤務開始日などは必ず署名前に確認しておくべき項目です。

現在の仕事を完了させ、他の応募を辞退する

内定通知書を受け取り、契約書に署名後は、就職先の企業へ署名済み契約書を返送して受け取りの確認をもらいます。ここまで済んだらいよいよ現在の職務を離れる手順に入りましょう。

離職を願い出る際は、後々のことも考えて関係を傷つけないよう、冷静かつ社会人にふさわしい態度で臨みます。現在進行中のプロジェクトを完了させ、最大限円滑に引き継ぎができるよう、できる限り時間の余裕を持って企業に退職の意向を伝えましょう。最後に良い印象を残して退職するのが理想です。もうすぐ辞めるからといってこれまでの成果に甘んじることなく、しっかりと最後まで職務に取り組みます。

また、ほかの求人広告へも応募した場合は、応募を取り下げる連絡を忘れずに済ませる必要があります。ただし、レジュメを送付しただけで、特に先方から面接などの連絡がなければ取り下げを伝える必要はありません。連絡をもらった場合は丁寧に断りましょう。

新しい人事部から頼まれた事務手続きを完了させる

仕事初日を迎えるまでは必要のないことが多いものの、なかには人事上の手続きを行うために事前の来社を求める企業もあります（例：新人研修、契約書以外の書類上の手続き、追加研修など）。

支援してくれた人びとにお礼を伝える

転職活動に関わってくれた人へのお礼も忘れないでください。古い習慣と思うかもしれませんが、人材紹介会社の担当者や推薦人になってくれた方など、直接お世話になった方には短いお礼の言葉を添えたメモやカードを渡すのが、礼儀をわきまえた社会人にふさわしい振る舞いです。またこれが人びとのネットワークを育て、現在の職務で築いた関係をさらに発展させる優れた方法にもなります。

その他の人には適宜、公式、非公式に会う機会を設けて感謝の気持ちを伝えましょう。事情によりそれが難しい場合は、電話やメールで手短に「おかげさまで新しい仕事が見つかりました。」と感謝の言葉と共に状況を伝えるだけでも構いません。

キャリア計画の棚卸し

現在の仕事について、長期的なキャリア計画という観点から棚卸しをしてみます。その仕事がキャリア向上にとって有益だったのか、方向性がずれていなかったか、残念にも後退だったのかという点を振り返ります。確実に実力を伸ばし、経験を高めていけるよう計画は常に見直すべきであり、この仕事を選んだことがキャリアにどう影響したか、新しい計画をどう進めていくべきかを検討しましょう。

内定通知書を手にしてからの数週間は忙しくなることが予想されますが、それと同時に期待に胸が弾む時期でもあります。この期間を最大限に活用して、お世話になった人にお礼を述べる時間を作り、新しい上司から受け取った入社前のタスクを済ませ、現在の職場で進行中のタスクを終わらせます。そしてここまで頑張って新しい仕事を得た自身をねぎらい、その喜びを味わうことも忘れないでください。