会社を辞めるというのは、必ずしも容易なことではないかもしれません。特に日本では、それが当てはまります。会社によっては、今でも退職は珍しいことであるため、退職の手順を知っておくこと自体が難しいと感じる人もたくさんいます。 特に難しいステップが、退職届です。退職願・退職届をパソコンで作成、メール添付で送るのは問題でしょうか? 退職届を書いたとして、それを最もプロフェッショナルな方法で上司に提出するには、どうすれば良いのでしょうか?
上司に退職の意向を伝える際に、そのための方法として退職願や退職届を携えてミーティングに臨むというのも、問題があるわけではありません。それよりもお勧めできるのが、退職願や退職届を書く前に上司に直接話すことです。上司の立場に対して敬意を示す行動であると同時に、スムーズな引き継ぎの方法について話し合うことができるからです。最初に上司と詳細を話して、退職の日付を確定させておけば、それを退職願や退職届に書けるようになります。 また、時間の節約にもなるかもしれません。会社によっては、退職届のテンプレートを用意していて、その書式に従った文書を求めることがあり、その場合は自分で書く必要はないためです。 退職のためのプロセスを非常に具体的に規定している会社もあります。このため、最初に退職の意向を上司に伝え、これらのことを話し合ったうえで、正式な退職願や退職届を書き始めるのが得策です。 字が上手いのであれば、手書きにするのがベストですが、パソコンで作成して印刷したものでも受理されます。
退職願や退職届を作成したら、あらためて上司とのミーティングを設定するのがベストです。上司と気の置けない関係にあるとしても、このプロセスは正式に運ぶべきです。退職というのはフォーマルな状況ですから、プロフェッショナルな行動が期待されます。
退職の意向を上司に伝えた際のミーティングと同じように、退職願や退職届を提出する際も、パソコンで作成したものをメールで送付するのではなく、二人だけで話せる場を設けるべきです。正式な受け渡しとして、両手で封筒を持って、上司に差し出します。 このミーティングは、在職期間中に上司から受けたサポートに対して感謝の気持ちを伝える格好の機会でもあります。また、引き継ぎの詳細がまだ決まっていないのであれば、この機会に確認しておくと良いでしょう。例えば、上司が自らチームや顧客に対してあなたの退職の予定を告知し、引き継ぎのミーティングを開きたいと希望するかもしれません。
もちろん、退職が必ずしもポジティブな体験であるとは限りません。この機会に、在職中に経験した問題点について話しておきたいと感じるかもしれませんが、それは適切ではありません。 あなたの目標は、評判に傷を付けず、同僚に良い印象を残して、円満に退職することであるべきです。このため、退職のプロセスは、できるだけ穏便に、プロフェッショナルに、ポジティブに進めるべきです。 当たり前ですが、同僚を侮辱したりしないことです。いつかどこかで、また同僚にならないともかぎりません。あるいは、レファレンスが必要になることもあるかもしれません。ビジネスの世界は非常に狭いこともあるため、退職について話す際は、慎重を期すべきです。 退職願や退職届を出すという経験は、キャリアのどの段階にある人にとっても、きまりの悪いことかもしれません。とはいえ、多少の準備とプロフェッショナリズムをもって臨めば、簡単かつ穏やかにこのプロセスを運ぶことができます。