求職者が面接へ向けて応答準備するように、採用する側も求職者の能力を見極める面接官質問の準備が必要です。候補者の能力やスキルは事前に職務経歴書からある程度判断できますが、ヒューマンスキルは直ぐに見極めるのは難しく、面接質問でいかに引き出せるか面接官の手腕が試される場と言っても過言ではありません。

面接では職務を遂行する上で必要な能力やスキルの他、ストレス耐性、コミュニケーション能力、ミスマッチ等が無いかどうかも確認しましょう。

面接で質問に困らない!面接官が問うべき質問集!

Q:自己紹介をお願いします。

序盤で聞かれるベーシックな質問ですが、候補者の緊張をほぐすと共に短時間で自身について表現し、どう相手に理解させる事ができるのかといったプレゼン能力を試します。自らの職務経験や今後のキャリア願望について、どの様に貴社に貢献し価値を生み出していきたいといった意気込みに注目です。

Q:どうして当社で働きたいと思ったのですか?

事前に貴社についてどの程度リサーチしたのか、志望度が伺える質問です。面接準備を万全に整えてきた候補者は企業分析をしてあり、会社の理念(ミッションや価値)を踏まえ、どう会社に貢献したいのかが分かります。

Q:あなたの長所を教えてください。

一般的な質問ですが、自身の長所(スキルや才学)を客観的に理解しているかどうか、この長所が募集ポジションで発揮できるかどうかを判断します。長所がいかに前職で役立ったかどうか具体例を挙げてもらうのも、人材のスキルと強みを活かしてパフォーマンスを最大に発揮してもらう為に必要です。

Q:あなたの短所を教えてください。

人は皆、自分の弱点を隠そうとしますがこの質問で候補者がどう自身に向き合い客観的にとらえることができているか、自己認識力をみることができます。「頑張りすぎる」「目標が高すぎる」といった返答が多くありがちですが、弱みをどう克服し成功へと繋げることができるか、自己アプローチ能力にも着目しましょう。

Q:5年後のご自身について教えてください。

候補者に長期的な計画を尋ねることは動機やキャリアプランを知ることができ、将来会社でどのような役割を担ってくれるかどうかを判断します。管理職に就きたいのか、能力を向上させたいのか、仕事に対しての価値観を知ることができます。会社にコミットしてくれなさそうな回答(例えば:「バリのビーチにいるつもりです。」や、「起業するつもりです。」に注意し、長期的に残って会社の為に全力を尽くしてくれそうな候補者を見極めましょう。

Q:仕事でのチャレンジ・人生での挫折経験とその乗り越え方を教えてください。

この質問には重要な3つの要素「問題への取り組み、解決策を見出し、どう対処したのか」を含みます。これにより仕事上での問題解決スキルがあるかどうかを評価します。困難に遭遇した時に打ち勝つ強さ、ストレス耐性やポジションの適正をチェックします。

Q:次の役職で重要に思っていることは何ですか?

候補者がこのポジションに何を求めているのかを確認します。業務責任や仕事へのやりがいを求めているのか、金銭的要因以外のモチベーションとなりうる要因を突き止めます。

Q:離職する理由は何ですか?

この質問をする前に求職者の履歴書で要因となることを想定してから、慎重に投げかけましょう。解雇されたのかスキル向上の為に自発的に離職したのかによって状況が異なります。短時間で掘り下げるには限界がありますが、当社でも同じ結果にならないよう理由を把握する必要があります。また、退職理由に不満のみを言う場合はプロ意識に欠けますので注意が必要です。

Q:想定する給与額は?

採用面接のための質問を考える際には、常に準備が大切です。1回目の面接で給与が話題にならないとしても、いつかは話さなければなりません。その時には、最新のトレンドと給与の相場を知っている必要があります。

ロバート・ハーフの給与ガイドにより、採用担当者は競争力のある給与を提示すると同時に、候補者の期待が妥当かどうかを判断できます。

Q:何か聞いておきたい事はありますか?

最後に貴社についての質問をすることで、どれ程関心があり企業調査してきたか、ポジションに対しての意欲が伺えます。候補者の不透明な点を払拭し、今後のスケジュール確認をした上で、ここで働きたいと思わせるような良いイメージで締めくくりましょう。